研究目標

私たちは、新しい有機化学の現象の発見とその一般性の検証と機能ある有機分子の創製を研究テーマとするとともに、自ら発見した新しい化学現象を、機能ある有機分子（特に生物活性物質）の創製に反映させる融合的な有機化学の構築を目標にしています。この融合的な研究には、土台になる純粋に新しい有機化学を発見・創造することが必要です。また、単に髙活性な生物活性化合物を合成することが目的ではなく、その作用が構造的にどのように発現するか、タンパク質構造化学のレベルでの理解にも興味を持っています。

新しい分子構造が生み出す新しい有機化学や新しい機能を探求し、サイエンスとしての一般性をもつ新概念を追求しています。新しい構造は新しい機能を生み出すはずです。逆に新しい機能から新しい構造を作り出すことができるはずです。私たちは、純粋に有機構造化学として興味がある化学現象が、意図せずに、独特な性質をもった機能物質創製につながることを経験しています。